ととのう職場、自然体のキャリア

ドラクエで説明する「型」と「ルール」の違い──連載:ととのう職場、自然体のキャリア VOL.13

「型にハマる」ことは、規定に従うこととは違う。「型」は、状況に合わせて使い分けられる、成功の法則のようなものだから。羽渕彰博の連載、第十三回。

ドラクエで「型」と「ルール」の違いを説明したい

VOL.8で「型にハマる」という話をしたところ、「型に縛られたくない」という感想をいただきました。いろいろな考え方がありますし、私も「型」にハメることを強要はしていないのでご安心ください。

ただ「型」という言葉の意味について、具体的に定義するべきだったと思っています。「型」を使ったことがない(あるいは使っていることを認識していない)人にとっては、「型」は概念的でわかりにくいものです。

それに僕は、細かく行動を規定されることが苦手なので起業をしているのですが、もし規定された行動が「型」に含まれるのなら、僕も「型」にハマりたくない人間です。

そこで例えとして、RPGゲームで有名な「ドラゴンクエスト(以下ドラクエ)」を用いて説明します。より言葉の定義を明確にするために、「ルール」という言葉と対比させて考えてみましょう。

「ルール」とはゲームの世界そのもの

まずはルールから。ルールは守らないとゲームが成立しない、決まり事のことです。例えばドラクエでは、壁に当たったら先には行けないというルールがあります。もし壁に当たったのに、関係なく進むことができたら、ゲームは成立しません。

他にも、王様からお姫様を助けるミッションを与えられたのに、もしスライムがお姫様を助けてしまったらどうでしょうか。なんでやねん! ってなりますよね(笑)。自分が主人公だったはずなのに、ただモンスター狩りをするのが趣味の人になってしまいます。

このようにゲームには前提となるルールがあります。そのルールがゲームの世界そのものを規定していると言っても過言ではないでしょう。現実の世界でも、法律というルールのほかに、企業には企業ごとに独自のルールがあります。組織をつくるとは、独自のルールをどのように設計するかに他なりません。

それでは「型」は、ドラクエでいうと何にあたるのでしょうか。

「型」はドラクエでいう「じゅもん」

「型」とは、世の中の成功事例を抽象した法則のことです。その法則を使うことが成果につながります。たとえば映画のシナリオには、「神話の法則(ヒーローズジャーニー)」という法則があり、その法則をうまく活用することによって、いろんな映画が生まれています。

ドラクエで例えるならば、「じゅもん」だなと思いました。「じゅもん」を使うことによって、HPをあげることができたり、一瞬で城に戻れたりと、いろいろなことができるようになります。

「じゅもん」は使わなければいけないものではありません。HPをあげることは「やくそう」でもできるし、自力で城に戻ってもかまいません。

「型」も同じように、働く中で、使いたくなかったら使わなくてもいいのです。このような定義であれば、「縛られる」という感覚から少し解放されるのではないでしょうか。

以上がドラクエで説明する「型」と「ルール」の違いです。「型」は強要されるものではないので、状況によって使い分けられると良いですね。