インタビュー

日本人初の元プロアメリカンフットボールプレーヤーに学ぶ、変革の時代のリーダーシップ

変革を余儀なくされる時代に求められるリーダー像とは? そのヒントは、スポーツ界で変革を起こし続ける元プロアメリカンフットボールプレーヤーが持っていた。誰もやっていないことをやる。なぜやるのかを見極める。これからのリーダーのあるべき姿が見えてきた。

社会は成熟し、経済は停滞し、またグローバル化やテクノロジーの進展により競争環境は激変している。なにが"正解"かは依然として見えないが、過去の成功体験にしがみつき、これまで通りのやり方をしているだけではダメなのは確かだろう。組織も人も変わることを求められている。こうした変革の時代にリーダーはどうあるべきなのだろうか。今回はさまざまな「日本初」を成し遂げてきた元アスリートにそのヒントを探りたい。

山田晋三は現役時代、日本人初のプロアメリカンフットボールプレーヤーとして本場アメリカの最高峰NFLの舞台を踏んだ。引退後は日本に戻り、IBMの社会人チーム「BigBlue」のコーチに就任。前例のない改革を次々と断行し、チームを日本有数の強豪へと変貌させた。現在は8年勤めたIBMのコーチを辞し、筑波大学の特別職という立場から日本の大学スポーツ改革に取り組んでいるという。まさに変革の人だ。

実は、山田は大学卒業後に一度NTTに就職しており、NFL挑戦を決断するまでの5年間、平日はサラリーマン、週末は日本代表クラスのフットボールプレーヤーという二足の草鞋を履いている。そこで今回は、1996年に入社したNTT時代の同期であり、米マイクロソフトを経て、現在は日本オラクル株式会社 NetSuite事業統括マーケティング本部長の内野彰がインタビュアーを務めることになった。内野もまた、クラウドERP「NetSuite」を用いて日本の中小企業の経営変革を支援する立場にある。

旧知の間柄にある山田の話に、日ごろからビジネスに通じるさまざまなインサイトを得ていると内野は言う。舞台は違えど「変革」という志を共にする二人の会話は、トップアスリートの唯一無二のキャリアと仕事哲学、さらには日米スポーツビジネスの比較へと展開。おぼろげながら「変革の時代のリーダー像」が見えてきた。

誰もやったことない、がおもしろい

内野 晋三さんとぼくとは1996年入社の同期なんですよね。初めて会ったのは入社して2年後の98年に、本社へ異動になった時。とにかく体がでかくて驚いたのを覚えています。当時は100キロ以上あったと思う。

朝は始業前の5時ごろからトレーニングをしていて、夕方も「ちょっとトレーニングしてきます」と言って抜けていっちゃう。ぼくはそれまでフットボールのことはなにも知らなかったから、「この人は一体どういう人なんだろう」と思ってました。

山田 当時は関西にあるアサヒ飲料の社会人チームに所属していたので、毎週末新幹線に乗って往復する生活をしていました。チーム練習は週末だけなんですけど、体づくりはしておかなくてはならないので。それで毎日、会社にあるジムでトレーニングしていたんです。

内野 ある日、我々の共通の部長が「晋三が日本代表の試合で海外に遠征するから」と言って壮行会を開いて。そこでぼくはようやく、彼がどれだけ偉大な選手なのかを知ることになったんです。学生時代は関西学院でキャプテンをやって、日本一にもなっている。アメフト業界では知らない人はいないくらいの有名人でした。でも、そんなすごい人がまさか同僚として普通に働いているなんて思わないじゃないですか。

山田 実業団からの誘いはたくさんあったんですが、アメフトで会社に入ることはしたくなかったので。NTTに入ったのは、新しいフィールドでまったく新しいことをやりたいという思いが強かったから。

ぼくらが入社した96年はWindows 95が出たちょうど翌年。いまでは口にするのも恥ずかしいくらいですけど、当時のNTTは「マルチメディア」と言って、それまでの電話屋さんからガラッと変わろうとするタイミングでした。パソコンがインターネットにつながることで無限の可能性が広がると言われて、純粋にワクワクしたんです。昔から、誰もやったことのないことをやりたい、その方がおもしろいと考える人間だったんだと思います。

内野 NTTをやめてプロに挑戦しようとなったのは、どういう経緯で?

山田 99年にアメリカへ行って、NFLのトレーニングキャンプに参加させてもらえる機会がありました。本場アメリカでも一番上のリーグで、ミーティングにも参加させてもらって、「もしかしたら自分でもいけるんじゃないか」という考えがよぎったんです。子供のころにアメリカで育ったので、英語も問題なかったですし。

帰りの飛行機の中で「挑戦しよう。NTTをやめよう」と決めました。辞表を提出すると最初は反対されましたが、最終的には「こんなチャンスは二度とないわけだから」と快く送り出してもらえました。

内野 その話を聞いた時には本当に驚いたね。挑戦したのは3年間でしたっけ?

山田 そうです。最初はXFLという新しくできたアメリカのリーグで。最後の2003年はNFLヨーロッパで1シーズンやりました。その後、NFL本体のタンパベイのトレーニングキャンプに招待されて、ついに目標としていたトップリーグでプレーできることになりました。

ただ、実はこれには筋書きがあって。そのチームは日本ツアーの予定があったから、そのために日本人を欲していたんです。だから入れたのは純粋な実力ではない。東京ドームでの試合を終えてバスに乗り込もうとしたところで、「乗らなくていい。申し訳ないがこれが最後だ」と言われました。

内野 シビアな世界ですね。

山田 アメリカを発つ時から自分でも覚悟はしていたんですけどね。とはいえ、そういう形であっても自分が目標としていたところまでいけたことは大きな自信になりました。それと同時に、本気であそこを目指すのであれば、中学高校くらいから向こうに渡ってやらなければ無理だろう、とも。引退後に日本人選手がアメリカに挑戦する際の手伝いを始めたのも、そうした経験があったからです。

内野 それからしばらくして、2010年にIBMのコーチに就任したんですよね。

山田 個人的には、引退後はコーチよりもビジネスがやりたかった。それでも引き受けたのは、それがIBMだったからです。アメリカにいた期間も長い自分からすれば、IBMはやはり特別な存在。そのIBMが日本のアメフトチームを持ってくれていること自体が価値だと思ったんです。

当時のIBMは弱かったから、放っておいたらなくなってしまう可能性もあった。それを立て直すのはおもしろいチャレンジかもと思ったし、もしかしたらIBM本体のすごく大きな話につながっていく可能性もあるかもしれないな、と思って。

内野 弱かったチームが晋三さんの就任以降、毎年のように優勝を争う強豪チームに変わるんですけど、なにを変えたんですか?

山田 小さなことの積み重ねなのでひとくちには言えないですけど、もっとも大きなことは「外国人クオーターバック(QB)」と「クラウド情報共有・分析システム」の二つを、日本のアメフトチームとして初めて取り入れたことでしょうね。

司令塔であり花形のQBはそれまで、監督が制御しやすい日本人に任せるというのが"常識"でした。その常識を変えたんです。アメリカ時代のコネクションも駆使して、名門UCLAのトッププレーヤーを口説き落としました。これがまず大きかった。

内野 いまではどのチームも外国人QBを起用しているように、業界のスタンダードが変わりましたよね。

山田 もう一つは、アメリカではすでに爆発的に売れていた、分析ソフトの「HUDL」を入れたことです。クラウドで瞬時にプレー映像を共有できるというソフト。それまではDVDに焼いて渡すといった方法しかなかったことを思うと、相当なゲームチェンジャーでした。

これも、いまでは使ってないチームはないくらいのスタンダードになっていますが、日本に持ち込んだのはぼくらが最初です。弱いチームが強くなるためにはやっぱり、こうして人と違うことをやるしかないと思うんです。

内野 誰もやったことのないことをやるという姿勢は、現役時代もコーチになってからも一貫した晋三さんの姿勢ですね。まさに「変革のリーダー」と呼ぶにふさわしい。

リーダーは「初期設定」を間違えるな

内野 でも、目標としていた日本一になる前にIBMのコーチを辞めてしまうじゃないですか。どんな理由があったのですか?

山田 飽きっぽい性格で新たな刺激が欲しくなったというのもあるんでしょうが、そもそもの社会人スポーツの意義に疑問を感じるようになってしまったんです。

NetSuite」の事業を通して日本の中小企業の経営変革を支援している内野は、普段から山田と会話をする中で、スポーツの世界の課題はビジネスの世界にも同様にあると感じているという。

内野 社会人スポーツの意義とは?

山田 仮にIBMが日本一になったとして、誰が喜ぶのだろうか、と。IBMの社員や関係者は喜ぶだろうけれど、それで社会がなにか変わるのだろうかと、ふと思ってしまったんです。

実は、これと同じことはアサヒ飲料でプレーヤーだった時代にも感じていて。アメフトは毎年正月3日に日本一を決めるライスボウルが開催されます。弱かったチームが強くなり、2001年についに優勝することができたんですが、翌朝起きても、世の中はなにも変わっていませんでした。ただ喜んでいる自分がいるだけ。これはどうなのか、と疑問を持ってしまったんです。

内野 なるほど。そこから勝ち負けではなく、社会人スポーツや学生スポーツのあり方そのものを変えようとする現在の活動につながっていくわけですね。

山田 そもそも日本の社会人スポーツはいくら試合をしてもチームの利益にならないんですよ。福利厚生として、社員を喜ばせるために始まった背景があるから、ビジネスとして成立していないんです。景気がよかった昔であればそれでもよかったかもしれないけれど、もはやそのモデルは破綻していますよね。まずはこれを持続可能なものへと変えることから始めなければならない。だからいまはコーチとしてではなく、どうすれば持続可能なモデルになり得るのかを考える立場で、社会人スポーツやIBM に関わっています。

内野 そこで伺いたいのが、日米のスポーツビジネスの違いです。日本のアマチュアスポーツがビジネスとして成立していない一方で、アメリカのスポーツビジネスはこの20年でものすごい進化を遂げたというじゃないですか。実は、これとよく似たようなことがスポーツ以外のビジネスでも起きていると感じていて。晋三さんがNFLに挑戦していた20年前、ちょうどぼくもシリコンバレーの中心にいました。そこからアメリカは急速な進化を遂げたけれど、その間、日本の多くの企業、日本経済は大きくは変わっていないように見える。

山田 95年当時の日米のスポーツ産業の差は、GDPの差と同程度の3倍くらいでした。それがこの20年で10倍以上にまで広がってしまった。これにはいろいろな意味合いがあるので、話し出すと長くなるんですが、一つ大きいのはテレビ放映権だろうと思います。

アメリカは84年のロス五輪以降、スポーツの産業化に本気で取り組み始めたと言われますが、このテレビ放映権が大きな富をもたらしています。さらにそこにインターネットが生まれ、ソーシャルメディアが生まれたことで、その価値が最大化していっているというのはあると思いますね。

日米のスポーツ産業の差は、20年間で10倍以上に広がった。 (出所)Plunkett Research&U.S. Bureau of Economic Analysis,レジャー白書2015

内野 インターネット、スマートフォン、ソーシャルメディアなど、世界を席巻しているイノベーションがアメリカから生まれているという事実は、古い常識に縛られている日本にとって、大きなハンデかもしれないですね。

ぼくは「NetSuite」の仕事を通して国内外のさまざまな経営者たちを見てきました。そこで感じるのは、日本特有の問題が顕著に現れているということです。例えば中国はいま、独自の市場性があり、数億人がつながるソーシャルネットワークも統合させようとするなどドライブ感がありますし、インドも、英語の適応性、アグレッシブさ、したたかさはすでに日本よりも優っています。一方で日本は、言語の壁や商習慣の違いを「ユニークさ」として片付けてきました。「我々は他の国とは違う。わかってたまるか」という思いが根底にあるのです。その小さなおごりが積み重なった結果、大きな遅れを招いたのだと感じています。

加えて、変化が激しいこの時代におけるリーダーの資質の問題も大きいのではないかと感じます。例えば、今後日本では、事業継承がうまくいかない企業が100万社を超えると言われています。しかしこの停滞する日本企業の中で、変化をチャンスと捉えて身を立てていくリーダーは、海外に比べるとはるかに少ないのです。

山田 それはその通りだと思います。実際、アメリカのスポーツ業界には金融業界のトップやMBAホルダーがたくさん流れてきていますから。リーダーの資質という点で言えば、もっとも大きな違いは初期設定のところではないかと思います。いま取り組んでいる大学スポーツの問題も、一番はそこ。要は、学生スポーツはなんのためにあるのか、という話です。

アメリカはそこで「学生アスリートはアスリートである前に学生である」という考え方をとります。だからなにがあっても学業で成績を残すことをまず求めるし、そもそもスポーツをチームワークであったりリーダーシップであったりという、教室では学べないものを学べるものとして位置づけている。だからこそ、次のリーダーを育成する立場にあるハーバードやUCLAが、こぞってスポーツに力を入れるんです。

学生であるからには本来、スポーツをする一番の目的は勝ち負けではなく、人間教育でしょう。その初期設定を間違えると、おかしなことが起きてしまう。アメリカはこの初期設定のところが抜群に上手いと感じます。

スポーツは勝ち負けだけに楽しさややりがいがあるわけではない。学生スポーツもまた、机上では学べないことを経験を通して学ぶことが本来の目的である。山田は、リーダーはこうした初期設定を正しく判断するべきだと考えている。

内野「リーダーはHowよりもまずWhat とWhyを考えろ」ということですね。Whyを間違えないからこそ、アメリカは強い、と。ぼくもかつてグローバルトレーニングで、この考え方を叩き込まれました。「何を、なぜするのか」を徹底的にマネージメント層が共有するんです。「どうやる」を先に考えない、その意義を体感しました。

山田 NCAAの年間優勝を決める「ファイナル4」と呼ばれる試合は、決勝と準決勝の計3試合だけで900億円を生むと言われます。UCLAは、学生スポーツでありながら1試合で50億円が動く。そこまでいくともう行き過ぎなんですけど、でも、これももともと儲けるという話ではないんです。そうやって生み出したお金を公平に分配することで、人材育成に再投資するための仕組みなんですよ。

入り口、本質を間違っていると、こうしたお金も間違った方向へといってしまう。この初期設定を正しく行えることが、リーダーにはまず求められるのではないでしょうか。

内野 日本の学生スポーツは、その初期設定を勝ち負けに置いてしまっているから、勝つためならなにをやってもいいということになって、昨年の日大タックル問題のようなことも起きてしまうんですよね。

山田 そうなんです。でも、同じことは日本の企業でも起きているのではないかと思いますね。スポーツであれば勝ち負けは大事だし、会社であれば利益を上げることは確かに大事。でも、それが第一になってしまうと、売上さえ上がればなにをやってもいい、ルール違反をしてもいいという発想につながってしまう可能性がある。

内野 最近は日本でもようやくそれがおかしいと言われるようになってはきましたが。

山田 だから、リーダーはまず入り口のところを間違えちゃいけない。でも、人間だからその判断が常に正しいとは限りませんよね。その点、アメリカ人は性悪説に立つから、放っておいたらああいう権力の暴走のようなことが起こることをよく理解していて、その前提でガバナンス(監視)の仕組みを作る。

NCAA(全米大学体育協会)なんかも、まったくもってトップダウンの組織ではないんですよ。なにかを決めるのは、加盟する個々の大学の関係者。究極のボトムアップ組織だからこそ、問題が起きるたびに、それを解決するべくルールがアップデートされていく。

結局、現場の意志が一番大事だと思うんです。それを吸い上げ、必要があれば変えられる仕組みにしておかないといけない。ぼくはビジネスのことはそこまで詳しくはわからないですけど、日本のビジネス界が抱える問題もそこにあるのではないかと思っています。

内野 日本のビジネス界が抱える問題とは?

山田 ルールなり組織なりがアップデートされずに古いままになっているということです。できた当時はそれでよかったかもしれないけど、時代が変わればルールも変わる必要がある。ところが、トップダウンだと現場からのフィードバックが働かないから、アップデートが起こりにくい。一つ一つは小さなことでも、20年積み重なれば大きな差となって現れる。それが日米の現在の差なんじゃないかなって思うんです。

新時代のリーダーの役割は「背中を押すこと」

内野 いろいろなものづくり企業と付き合っていると、日本企業のポテンシャルはまだまだあると感じます。実際、変革に成功した一部の企業は海外でも大きな評価を受けていますし。一方で大部分の企業は変われずに、ポテンシャルを活かしきれないでいる。変化が激しいこれからの時代を担うリーダーに向けてアドバイスを送るとすれば?

山田 ぼくなんかには大したアドバイスはできないですけど、「とにかくやってみなはれ」のひとことだと思いますね。もちろん大きなビジョンであり初期設定のところはブレちゃダメなんですけど、一方でやり方自体は無数にあるはずじゃないですか。で、どれが正解かはやってみるまでわからない。だったらとにかくやってみるしかないと思うんです。

もちろん失敗することもあるでしょう。たとえばさっきのIBMの話では、成功した二つの取り組みについてだけ話しましたけど、その裏側には当然、やってみたけどうまくいかなかったことが山ほどありますよ。でも、失敗を恐れていてはなにも変えられない。失敗を恐れて挑戦しないのは失敗よりタチが悪い。若くて優秀な人はたくさんいますよ。そうした日本のリーダーに足りないものがあるとすれば、それは勇気だけだと思いますね。

内野 初期設定を正しく行えるビジョナリーなリーダーが、勇気を持ってそれを実行していく。言われてみればそれだけなのかもしれないですね。

日々チームで仕事をしていると、若いメンバーから学ぶことは多いんです。彼らはデジタルネイティブですからね。でもこちらが期待しているほどにはグイグイ来てくれなくて、少々物足りなく感じることもあるんですよね。

どんなことでも、とにかくまずやってみるといい。日本のリーダーに足りないのは勇気だ、と山田は言う。

山田 ああ、それは確かに学生と接する中でぼくも感じるところではあります。それは彼ら自身の問題かもしれないし、一方では日本を覆う閉塞感のせいなのかもしれない。だとすれば、彼らが十分にポテンシャルを発揮できるよう、我々大人が環境を作る必要もあるでしょう。ぼくが大学スポーツ改革で取り組んでいるのも、まさにそうしたことの一つで。

学生と接する時にぼくが心がけているのは、ティーチングでもコーチングでもない、背中を押すことです。これをぼくは勝手に「プッシング」と呼んでいるんですけど。若いころってなかなか最初の一歩が踏み出せないじゃないですか。だから、周りの人間が背中を押してあげることで「やってみた」を増やし、さらには「やってみたらよかった」という経験を増やすことが大事だと思うんです。

内野 なるほど。

山田 これからのリーダーのあり方というのも、これに近いものなんじゃないかと思っていて。グイグイ引っ張るというよりは、みんなの持っている力を引き出し、最大化してあげるというような。引っ張ってしまうと、みんな依存してしまうから。

ITの発展などによりコミュニケーションも変わったわけで、求められるリーダーシップも当然変わってきますよね。時代の変化に応じて絶えずアップデートすることがなにより重要と考えれば、先ほどの話と一緒で、トップダウンではなくボトムアップであることが必要になる。だからリーダーシップも、ボトムアップで次々アイデアが飛び出すように、背中を押すようなものであることが求められるのではないか、と。

ただし、どれだけボトムアップになったとしても、大きな方向性だけは間違ってはダメで。間違った方向に行きそうになったら、その都度修正できる必要もある。......というわけで、やはり初期設定=ビジョンの話に戻ってくるんですよね。それに加えて、明るく・楽しく・元気よくというような人間らしさや感情に訴える環境作りみたいなものも、より重要になってくるのではないでしょうか。今後時代が変われば、リーダーシップのあり方もさらに変わっていく可能性はあると思いますが、いまのところはそんなことを感じています。