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「ゴルフ場記念日」──ビジネスを象徴するスポーツは、いかに日本に根付いたか?

今日は「ゴルフ場記念日」。日本に初のゴルフ場「神戸ゴルフ倶楽部」がオープンしたことに因んで制定された。ゴルフは経営に例えられることも多く、ビジネスの象徴のようなスポーツ。近年では、新たなテクノロジーが生まれる場にもなっているようだ。

日本の自然を愛したイギリス人による、日本初のゴルフ場

日本初のゴルフ場をひらいた人物は、イギリス人貿易商のアーサー・ヘスケス・グルーム。

日本の士族の娘と結婚して神戸に住み、六甲山の自然を愛し、山荘を建て避暑地としていた。徐々にアジア圏にゴルフが普及しつつあった当時、グルームは友人との会話からゴルフ場の建設を思い立つ。

岩を掘り起し、雑草を手で刈り取り、およそ5年もの歳月をかけてゴルフコースを完成させると、1903年5月24日に、兵庫県知事、神戸市長、イギリス領事などの列席のもと「神戸ゴルフ倶楽部」をオープンした。

その後、1920年に日本人初のプロゴルファー・福井覚治が、兵庫県の舞子カンツリー倶楽部(現在の垂水ゴルフ倶楽部)に登録された。それまで外国人中心のスポーツだったが、プロゴルファーの誕生により、日本人のゴルフ熱が急速に高まったとされている。

着るだけで正しいフォームが身につく!? 最新ゴルフウェア

安倍首相とトランプ大統領の「ゴルフ外交」がたびたび注目されるように、ゴルフはビジネスにおける象徴的なスポーツとなっている。またゴルフは、単なるコミュニケーションツールではなく、新たなビジネスアイデアが生まれるスポーツでもあるようだ。

帝人は、ゴルフ愛好者をターゲットに、体の動きを感知するセンサーを内蔵した多機能ウエアの試験販売を開始。

「身にまとう」にちなみ、新ブランド名は「MATOUS(マトウス)」。シャツやズボンなどさまざまなタイプがあり、首や肩、腕、足首などの動きを読み込み、パソコンやタブレット端末などで正しいフォームを確認できる。ゴルフスクールや野球のスポーツチームなどに販売する計画で、帝人は「着用すれば正しいスイングが身に付くことが期待できる」と説明している。

また、1933年にゴルフクラブ「スターライン」を日本で初めて開発・販売したスポーツメーカー「ミズノ」は、なんとヒューマノイド型サービスロボット用のウエア「エアリージャケット」を開発。ロボットが発する熱を排除し稼動効率を向上させる役割をもち、日本初のロボット用空冷ウエアとなる。

「ミズノが長年スポーツウエアの開発で培った技術を一般生活者向け用途として展開したワークウエアを、人用だけでなくロボット用に応用したもの」とのことだ。

ミズノ独自のパターン設計とファンにより空気の流れをコントロールするワークウエア「エアリージャケット」。

2019年は世界中のスポーツ系スタートアップの成長支援の一環として、企業にオープンイノベーションの場を提供するアクセラレーション・プログラム「SPORTS TECH TOKYO」が日米共同で開催されるなど、スポーツテックビジネスの可能性はまだまだ広がりを見せている。

リオ五輪から正式種目に採用され、もちろん2020年の東京五輪でも競技が実施されるゴルフ。「若者のゴルフ離れ」が叫ばれて久しいが、その存在感はいまだ根強いのかもしれない。

参考サイト・資料

一般社団法人神戸ゴルフ倶楽部
一般財団法人日本プロゴルフ殿堂
「MATOUS(マトウス)」の展開を開始(ニュースリリース)
THKとミズノがヒューマノイド型ロボット用「エアリージャケット」共同開発(ニュースリリース)
SPORTS TECH TOKYO