ブランドのつくり方

一貫性と継続性を持ち続ける━━ブランドのつくり方Step5:浸透・コミュニケーション設計

ブランドを構築しても浸透しなければ意味がない。ブランドを広めるうえで大切なのは、一貫性を持たせることだという。そのためには、顧客との綿密なコミュニケーションを考える必要がある。

Step5からはいよいよ、ブランドの浸透・コミュニケーション設計に移行します。

Step4で制作したロゴなど、ブランドの「想いや世界観を表現した要素」を最大限に活用したマーケティング活動を行い、企業内外にブランドコンセプトを浸透させます。

一貫性と継続性を守り抜く

まず大切なのは、「どんな顧客に何を伝えるのか」「どこに顧客との接点があるのか」「どう見せたら顧客に買ってもらえるか」などを具体的に設計すること。そのうえで、ホームページやパッケージ、パンフレットなど、ブランドの浸透に効果の見込めるものを戦略的にそろえます。

顧客とのコミュニケーションを考えるステップを怠ると、①一貫性を持った浸透・コミュニケーションが取れず、伝えたいことが正確に伝わらない。②世界観がぶれて、せっかく作成したブランド要素(ロゴ・キャッチコピー等)が効果を発揮しません。競合とも明確に差別化ができず、マーケティングの投資効果が下がってしまいます。

ブランディングにおいて「一貫性」と「継続性」はとても重要なポイントです。小池さんの場合、Step2でつくった三つの戦略キーワードをしっかりと行動につなげ、イベントを行ったりブログをこまめに書いたりと、ブランドの浸透を進めてきました。また、テレビや雑誌などのメディアに出ることはすべて「お米を楽しく」というブランドコンセプトにつながっています。

他にも、さまざまなお米を食べてうま味・甘味・香り・粘り・食感を評価して味わいを言葉で表現することを日課にしたり、食味をチャートにまとめたりと、小池さんはブランドコンセプトの体現のための努力を惜しみません。

小池さんが一貫性と継続性を持って取り組んできたことで、ブランドコンセプト通りのイメージが顧客や社会に浸透したのです。

二通りの認知価値を手に入れる

ブランディングは認知のされ方(認知価値)に焦点を置く戦略です。

認知のされ方には二通りあります。一つはロゴマークやユニフォームなど、ブランドを想起させる何かを見たときに小池さんを思い出してもらえる「再認」。もう一つが、おいしいごはんを食べたくなったときに小池さんを思い出してもらえたり、テレビ局のディレクターがお米をテーマにした番組を作ろうとしたときに小池さんの名前や顔を思い出してもらえたり、特定のニーズが発生したときに思い出す「再生」です。

小池さんは先に紹介したイベントや発信、企業努力を重ね、"おいしいお米の第一人者"としての認知価値を手に入れました。

写真提供:ビスポーク

次回はいよいよラストです。他社との差別化を図り、企業全体のイメージを上げるコンテンツづくりをご紹介します。