ブランドのつくり方

いろいろな顧客になりきって考える━━ブランドのつくり方Step2:強みの明確化

自社が「強み」だと思っていることは、他社にとっても「強み」かもしれない。それでは価格競争に陥ってしまう。Step2では、他社にはない小池精米店だけの「強み」を探る。

こんにちは。ブランドコンサルタントの長田敏希です。三代目 小池精米店さんに見るブランドのつくり方、Step1では小池さんが事業を行う根底にある「想い」を掘り下げました。

Step2では、自社の強み、弱み、外部環境要因の動向、ターゲット顧客のニーズ、競合の動向を洗い出し、小池精米店の進むべき方向性を探ります。

まず小池精米店の情報を整理して、何が強みなのかを考えてみました。すると、強みと言えることは「原宿という立地」のみ。それ以外は他の精米店と変わりませんでした。つまり「自社の強みだと思っていること」は他社の強みでもあり、小池精米店だけの強みとは言えなかったのです。

自社の強みと競合他社の強みが重なった場合、たとえ顧客のニーズがあったとしても、その価値は同質化しているので、ほとんどの場合、価格競争に陥ります。そこで、小池さんの強みと顧客のニーズだけが一致し、競合がまねできない点、つまり新しい差別化の要素を検証しました。

自社の想いを最大評価してくれるのはどんな顧客か。小池さんには「渋谷区在住の30代主婦」など、さまざまな顧客になりきってもらい「どういう店だったらお米を買いたくなるか?」と考えてもらいました。

すると、早速「おいしい炊き方を教えてくれる米屋」「ライフスタイルの提案がある米屋」「ごはんのアドバイザーがいる米屋」など、これまで見えていなかった切り口が出てきたのです。この切り口が、小池精米店ならではの強みをより強固にしていくきっかけになります。

次回のStep3では、ニーズの理解によって出てきた切り口をもとに、戦略キーワードをつくります。

Top Photo: "原宿" by masaya sugawara (CC BY-NC 2.0)